布施地区 薬師堂
新四国相馬霊場八十八ヶ所と周辺スポットポタリング、
今回は柏市布施地区から。
67番札所、
布施地区 薬師堂。
概要
この薬師堂、
紅龍山東海寺の境内にある堂宇群の1つ。
ただ、
場所が離れていることから布施 薬師堂と呼ばれている。
元々はあけぼのやま農業公園水生植物園近く、
寺山ふれあい会館にあったようだ。
七里ヶ渡しの水難による救済介抱介護の為に、
大日堂が既にあった最も近いこの場所に移築したようだ。
紅竜霊園の地蔵尊
この薬師堂に向かう布瀬弁財天通りの途中、
道沿いにある紅竜霊園にお地蔵様。
年紀などは不明だが、
昔からあった感じだ。
三角地帯の石造物
さらに進んで布施弁天とサイクリング道路下流方面に分かれる大きな顕彰碑が建つ三角地帯には、
文政四年(1821年)の灯籠。
それと、
新四國八十八ヶ所道標らしきものがある。
そのまま進むと、
左手に薬師堂となる。
薬師堂入口石造物
入口左手には、
大正三年(1914年)の新四國大師道道標。
奥に見えるものは、
不明。
入口右手には、
奉寄進 林三千歩 関宿講中とある。
土地を寄進した記念塔なんだろうか?
3,000歩となると1万平方メートルくらいだから東京ドーム1個分という感じか。
その左脇には、
新四國六拾とあるので67番の札所塔だろう。
安永(1772-1781年)の文字があるが、
何年かじゃわからず。
その先には、
文化(1804-1818年)までは読める手水鉢。
敷地内石造物あれこれ
とにかく敷地内にはあちこちに、
あれこれと石造物が散らばっている。
その中で目を引くのは、
この百庚申と庚申塔の固まりだろう。
この百庚申は、
あけぼの山にあったものを移してきたようだ。
正面真ん中の石塔には百庚申百箇度参大願成就攸とあり、
寛政十二年(1800年)60年に1度の庚申歳十月十庚申日の奉納となっている。
左の角柱の文字庚申塔は天保十二年(1841年)のもので、
右は文政十三年(1830年)のもの。
その手前には、
文久二年(1862年)の文字青面金剛塔。
百庚申以外には、
中央真ん中の1番高いところに延宝三年(1675年)青面金剛塔。
その左は、
享保四年(1719年)の青面金剛塔。
右は、
年紀不明の青面金剛塔。
奥に見えるのは、
正徳二年(1712年)の青面金剛塔。
あとは半分埋もれてしまっているものなど、
まあある意味壮観だけどキレイ居並べるために埋めたっぽいので残念な感じも。
でもまあこれだけ残っているだけでも、
貴重ではある。
それ以外にも敷地内には、
数々の石造物。
青面金剛大明…と刻まれたものは、
丁卯初冬造立なので慶応三年(1867年)のものか?
形は同じような感じだが、
判読不明の石碑。
年紀不明、
御神燈。
手水鉢やら、
御神燈やらの残骸。
手水鉢が、
結構ある。
年紀不明、
青面金剛塔。
文政七年(1824年)・天保九年(1838年)の弐十三夜塔に挟まれて、
明治二十年(1887年)観世音菩薩碑。
天保二年(1831年)、
三峰山神社石祠。
大正十三年(1924年)、
大山阿夫利神社碑。
文政十年(1827年)、
尾鑿山大権現石祠。
年紀不明稲荷大明神石祠の間に、
石祠の上の部分。
年紀不明、
山神宮。
寺社関係碑が、
二基。
これは、
かつて鳥居だったんだろう。
享保五(1720年)庚子年、
とある。
この丸い穴の開いたものは、
土地を寄進した記念塔なんだろうか?
入口にあったものと同じスタイルで、
側面を見ると當村己社講 林千二百坪寄附 正徳二(1712年)辰春とある。
お堂
石造物もさることながら、
ここにはお堂が集まっている。
まず入って左にあるのが、
布施弁天安産不動明王堂。
中は、
こんな感じ。
不動明王石造は、
桜山(あけぼの山)の椿の木の下にあったという説明書きがある。
入って1番右にあるのが、
薬師堂。
扁額には、
本尊薬師如来とある。
中をちょっと、
覗かせて頂く。
中央には、
薬師如来像。
両脇には、
彩色された十二神将。
薬師堂の左には、
大日如来堂。
脇には奉納大日尊、
文久三年(1863年)とある石塔。
中は、
こんな感じ。
真ん中は、
天和三年(1683年)大日如来像。
67番
そして、
67番の大師堂。
布施弁天安産不動明王堂と、
大日堂に挟まれて建っている。
お堂左手前には、
昭和十五年(1940年)第六十七番大師堂再建記念碑。
御詠歌額は、
昭和十五年(1940年)のものなので再建の時のものなんだろう。
右手前は、
多分寛政七年(1795年)の手水鉢。
中を覗かせて頂くと、
三体の弘法大師像が並んでいて再建前の御詠歌額も一緒にあった。
というわけで…
今回の新四国相馬霊場八十八ヶ所と周辺スポットポタリングは、
柏市布施地区から。
布施地区に4つある札所の1つ、
布施 薬師堂 67番。
とにかくここは石造物がたくさん、
お堂もいくつもあるというかなり見応えのある場所だ。
特に百庚申と庚申塔の固まっている一角は、
なかなかすごくて必見だ。
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