1969年のWAR IS OVER! IF YOU WANT IT
1969年、今から半世紀も昔々の51年前、ちょうどこの時期にニューヨークのタイムズ・スクウェアを始めとして、世界11都市に掲示された屋外広告がある。
1969年といえば、アメリカのベトナムへの軍事介入が泥沼化していた時期だ。
アメリカはナパーム弾を投下し続け、枯葉剤を撒き散らした。そして、あの忌まわしいソンミ村虐殺事件が明るみになった頃だ。
その屋外広告のビルボードや、ポスターに書かれていたのは、
WAR IS OVER!
IF YOU WANT IT
Happy Christmas from John & Yoko
このフレーズは2年後の1971年に『John&Yoko Plastic Ono Band with the Harlem Community Choir』名義でシングル・リリースされた『Happy Xmas (War Is Over)』に繋がっていく。
この曲の邦題は『ハッピー・クリスマス(戦争は終った)』だけれど、『戦争は終わる』のはずだ。要は『戦争は終わる あなたがそう望むなら』だ。
でも、それを望まない人たちもこの世の中には存在しているのかもしれない。だから、いつになっても平和にはならない。
そういう意味では、このフレーズはとても深い。
だからクリスマスの時期にこの曲が流れ出すと、ただ単純に浮かれた気分で聴くことはできないし、ハッピーな気持ちにはなれないのだ。
2020年のWAR IS OVER! IF YOU WANT IT
それで、そんな広告を、ソニーミュージック六本木ミュージアム、銀座ソニーパーク、原宿のユニバーサル ミュージック・ジャパンの3ヶ所で今再び見ることができる。
とは言っても、実際にその場所に掲出されているわけではない。
『XR CHANNEL』というアプリを使ってスマートフォンのカメラを向けると見ることができるというものだ。
これは、SoVeCとKDDIによる、国内初のVPS(Visual Positioning Service=空間認識技術=)を活用した、日常空間にAR(Augmented Reality=拡張現実)を表示させるアプリ『XR CHANNEL』による『ARアートコンテンツ』。
これは、ここでも以前にレポートした、『DOUBLE FANTASY – John & Yoko』東京展のコンテンツをモチーフとしたAR巨大ビルボードやポスターだ。
もちろん写真にも収められるから、もしも近くに行った時は是非試してみると良いと思う。
ジョンが好きな人には、ちょっと感慨深いものがあるに違いない。今月一杯見られるけど、どうせなら12/8のジョンの命日の前に見ておきたい。
WAR IS OVER! ARキャンペーン 基本情報
●日時:2020年12月1日(火)~12月31日(木)
●場所: ソニーミュージック六本木ミュージアム
Ginza Sony Park (銀座ソニーパーク)
ユニバーサル ミュージック・ジャパン本社(神宮前タワービルディング)
※Ginza Sony Parkは2020年12月8日(火)まで
コメント