
P 水の館 P3 島田忠幸: 安美湖をもとめて

島田忠幸
―島田忠幸: 安美湖をもとめて 説明パネル
安美湖をもとめて
高さ3.6m×幅1.2m×奥行2.1m
アルミ製フッ素塗装
「人と鳥の共存」が育む持続可能な社会、
生物多様な環境を象徴するものとして
絶滅に追いやられた巨鳥ジャイアントモアを作品に選び、
アートで新たな物語を紡ごうと「我孫子アートな散歩市 企画委員会」が
多くの方から支援を受けて制作に取り組みました。
2023年7月設置
この作品は、
今回の為のものではない。
2023年に『我孫子アートな散歩市企画委員会』がクラウドファンディングで資金を集めて、
市に寄贈したもの。

鳥の博物館の道を挟んだ水の館の駐車場に、
このジャイアントモアがいる。
安美湖

タイトル『安美湖をもとめて』の『安美湖』は、
嘉納治五郎の手紙の中で手賀沼を『安美湖』と表現したものがあってそこからとったらしい。
嘉納は1936年(昭和11年)7月のIOCベルリン総会で、
4年後の第12回夏季五輪を東京で開くことを決定づけた人。
嘉納は東京五輪の漕艇競技会場を手賀沼にしようと動いた、
という話があるが実際手紙が残っているので本当だったようだ。
ただこのオリンピックは日中戦争が勃発して戦時色が強まり、
結局返上することになる。
代替でフィンランドのヘルシンキで開催することになったけど、
こちらも第二次世界大戦で開催できなくなっている。
鳥の博物館

ところで、
このジャイアントモアは鳥の博物館の方を向いている。
鳥の博物館の中には、
ニュージーランドにかつて生息していた大型の走鳥類モアの骨格レプリカが展示されている。
そういえば、
このジャイアントモアの1/1ワイヤー模型が2023年のあびこアートな散歩市に出品されていたっけ。
以前は何もなかった駐車場だけど、
このジャイアントモアが登場してから当たり前だけど風景が変わった。
新たなものが加わると、
その風景は悪い方向に行っちゃう場合もあるけどこれは逆。
手賀沼周辺を自転車で走る時は、
だいたいこの銀色に輝く大きな鳥を見る。
遊歩道からは外れるけど、
やはり近くで見たくてわざわざ行くのだ。
わざわざを引き出す魅力が、
このジャイアントモアにはある。
もう1つの常設展示

親水広場には、
もう1つの常設展示というか昔からある彫刻作品がある。

今までも何回か登場している、
安田侃氏1994年の作品『天泉』。

今では、
そこにあって当たり前のものとなっている。

こういうものが、
身近にあるのはやはり良いなと思う。

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