道標
新四国相馬霊場八十八ヶ所と周辺スポットポタリング、
今回は取手市小文間地区から。
第16番と64番札所、
小文間 白山神社を訪ねる。
向かう途中の取手東線(県道11号線)から脇道に入るところに、
道標を2基発見。
左のものはよく見かけるタイプのもので、
指差し手のあるやつ。
新四國大師道はわかるが、
他の面の文字は殆ど読めない。
もう1基は、
安永四年(1775年)一月吉日と側面にあるもの。
正面には、
新四國 六拾四番 拾六番 白山…とある。
脇道に入って間もなくすると、
また道標。
これも指差し手のある新四國大師道とあるもので、
大正三年(1914年)のもの。
坂を進んでいくと、
やがて西光院跡に到着。
西光院跡
前回出てきた小文間小学校は、
元々この西光院から始まったわけだね。
平成五年(1993年)の西光院由来之碑があったので、
読んでみる。
西光院由来之碑
㧕々當山は東谷寺末として享保七年(一七二二 )
西光院由来之碑
東谷寺中興開山第一世祐賢の室永信により
中村家一族の菩提寺として開山され
水白山西光院と号し白山神社を鎮守となす
山号の由来を尋ね見れば古書に曰く
「相馬なる文巻川の辺りに山聳え水清く
万代も動きなき岩根こりしき
千世も葉かえめ松杉森々麓に立せるべき故に
水白山と号したり」と
時移り
明治四年の神仏分離令のため
白山神社は西光院より独立
明治六年四月小文間小學校は当山を教場として創立開校
今この浄地を末代に残さんがため
本尊阿弥陀如来・観世音菩薩を東谷寺に移し
此の地には尊像二体及び大師堂二棟を建立し奉る…
入口付近には、
新四國第十六番札所塔。
これは、
安永四年(1775年)のもの。
左は文化八年(1811年)、
西国四国秩父坂東百八十八箇所供養塔。
敷地内いろいろ
敷地内には、
あちこちにいろいろある。
先ほどの西光院由来之碑と並んで、
明治二十二年(1889年)茶堂供養塔と不明の碑。
道標が、
いくつか。
指差し手の下に、
成田山とあるもの。
指差し手と、
新四國大師道とあるもの。
指差し手と、
戸田井渡〇近路とあるもの。
万人講奉納、
手水鉢。
こちらは、
両脇は不明だが真ん中には明治二十五年(1892年)弘法大師供養碑。
大正十二年(1923年)、
浅草金剛寺とある石碑。
大正四年(1915年)、
香炉。
阿弥陀如来像と、
観世音菩薩像。
覆い屋
覆い屋があり、
そこにもいろいろ。
向かって右から、
不動明王。
これは、
安政五年(1858年)のもの。
下は、
矜羯羅童子と制吒迦童子かな?
次が、
三峯山大権現。
これは、
文二年(1862年)のもの。
次が、
稲荷大明神。
これは、
文化七年(1810年)のもの。
次が、
道祖神。
これは、
安政三年(1856年)のもの。
そして、
昭和九年(1934年)馬頭観世音。
16番・64番
そして、
2つ並んだお堂。
どちらも、
新四国相馬霊場の大師堂だ。
左が、
64番。
彫刻が、
なかなか素晴らしい。
中は、
こんな感じ。
右にあるのが、
16番の大師堂。
白山神社
西光院跡の右上の方に、
白山神社がある。
鳥居周辺
まず、
昭和十三年(1938年)の鳥居がある。
扁額には、
白山大神。
鳥居周辺には、
埋まっているけどお馴染みの新四國札所塔。
これは、
安永四年(1775年)のもの。
この年の札所塔は、
他でもよく見掛けるやつだね。
鳥居の先には、
青面金剛塔。
これは、
宝暦五年(1755年)のもの。
餓鬼の左手が、
何となく面白い。
並んで、
文字青面金剛塔。
これは、
享和四年(1804年)のもの。
そして、
二十三夜月輪塔。
こちらは、
天保十三年(1842年)のもの。
先には手水舎があって、
宝暦九年(1759年)の手水鉢。
階段近くには、
文政十年(1827年)不明の石祠。
境内
そして、
階段を上がる。
奉造立までは読める、
多分延宝六年(1678年)の不明塔と灯籠の一部か。
こちらは嘉永三年(1850年)かな?
水神宮石祠。
あとは、
不明の石祠。
社殿の右側には、
2つの祠。
手前が、
水神宮。
中を覗かせて頂くと、
こんな感じ。
奥は、
稲荷神社。
こちらの内部は、
こんな感じ。
社殿左手にも、
祠がある。
こちらは、
天満宮。
そして、
社殿。
奥には、
本殿が見える。
回り込むと覆屋の網目越しだが、
なかなか素晴らしい彫刻が見られる。
この彫刻は、
若かりし後藤縫殿之助の手によるものらしい。
後藤縫殿之助は、
以前に東 八坂神社 3番でその名前は出てきている。
胴羽目板絵の題材は、
右壁が天狗と牛若丸。
左壁は、
菊慈童と玉依姫。
背面は、
八俣の大蛇退治。
これは、
なかなか見応えがある。
というわけで…
今回の新四国相馬霊場八十八ヶ所と周辺スポットポタリングは、
取手市小文間地区から。
新四国相馬霊場第16番と64番札所がある、
小文間 白山神社(西光院跡)を訪ねた。
大師堂が2つ並んでいるが、
庚申塔をはじめとした石造物もまたいといろあちこちに並んでいる。
更に本殿の彫刻は、
必見である。
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