I2 いなずみくみこ: 泡沫
いなずみくみこ
―いなずみくみこ: 泡沫 説明パネル
泡沫
廃棄物(ペットボトル・梱包材・ゴミ袋 等)
毎日のように使い捨てられていくペットボトル。
集めて変形させ、
白く化粧をしたペットボトルは雲のようにも見えて、
美しく、
そして悲しい。
使い終わって捨てられる。
すぐに消える泡のよう。
その泡は私たちに何を見せてくれるのか。
その姿をこの世につなぎ止め、
私たちの文明の未来を静かに考えてみたい。
杉村楚人冠記念館
第23回我孫子アートな散歩市、
今回は『I 杉村楚人冠邸園』から。
杉村楚人冠邸園は、
杉村楚人冠旧邸と共に杉村楚人冠記念館の中にある。
ここの入口は二ヵ所あって、
ハケの道から自転車で行く場合は邸園の入口から入ることになる。
もう1つの入口は、
高台にある。
泡沫
邸園の入口から入るとすぐのところに、
今回のいなずみくみこさんの作品『泡沫』が展示されている。
毎日のように使い終わって捨てられていくペットボトル、
すぐに消える泡のよう。
でも、
そのまま消えて無くなってしまうわけではない。
日本ではペットボトルの90%近くが、
ちゃんとリサイクルされている。
食品用トレーや卵のパックやシャツやバッグなど、
様々な製品にリサイクルされているのだ。
この90%近くというのは、
他国に比べてかなり高いらしい。
ヨーロッパでは40%止まりだし、
アメリカに至っては20%弱のようだ。
なので、
消えっぱなしで泡のようなペットボトルは全体の10%ちょっとくらいなのだ。
その10%ちょっとのリサイクルされない一部が、
この作品になっている。
緑の中に白と青の色が、
とても映える。
遠目では白いものがペットボトルだとわからないぶん、
近付いてわかった時のインパクトは強い。
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