名戸ヶ谷東葛印旛大師元58番香取神社と長全寺池田庵58番・観音堂跡50番・法林寺80番ポタリング

名戸ヶ谷東葛印旛大師元58番香取神社と長全寺池田庵58番・観音堂跡50番・法林寺80番ポタリング

名戸ヶ谷地区

東葛印旛大師88ポタリング
ここまでを振り返ると巡ったのはキッカケの呼塚常夜燈4番札所

旧沼南地域:17地区、
札所45・元札所10・掛所7・番外1元掛所1

白井地域:5地区
札所10・掛所5・元掛所1

今回からは、
旧柏地域

旧柏地域は8地区あって、
先ずは名戸ヶ谷地区

この名戸ヶ谷地区には、
東葛印旛大師の札所が3つ元札所が1つある。

名戸ヶ谷地区
  ①長全寺池田庵 58番札所
  ②法林寺 80番札所
  ③観音堂跡 50番札所
  ※香取神社 元58番

名戸ヶ谷ゴルフ練習場駐車場近くの青面金剛塔

増尾地区との境近くにある名戸ヶ谷ゴルフ練習場
その駐車場の脇の道を上がったところに青面金剛塔が1基ひっそりと佇んでいる。

名戸ヶ谷地区青面金剛塔

自転車で道を間違えた時にたまたま見つけたのだが、
こういう発見があるんだから間違いも悪くない。

名戸ヶ谷香取神社

名戸ヶ谷地区香取神社

元58番の名戸ヶ谷香取神社は、
百庚申があるところだ。

名戸ヶ谷地区香取神社

石鳥居の手前左には、
道祖神の石祠

名戸ヶ谷地区香取神社

正面には、
まだ建て替えられてさほど時間が経っていない拝殿

名戸ヶ谷地区香取神社

新しそうな御神燈の先には、
狛犬

その奥には、
享保九年(1724年)の庚申燈篭

そして、
手水鉢も両脇に。

拝殿は、
平成二十二年(2010年)に建て替えられたもの。

社殿周りには、
古い御神燈とか(背の高いものは嘉永元年1848年?)。

賀茂神社の石祠や、
不明のお堂

明治十四年(1881年)聖徳太子塔
天保八年(1837年)二十三夜供養塔

不明の石祠は、
文政十二年(1829年)大正三年(1914年)のもの。

あとは、
文化五年(1808年)の太子講碑

さて、
百庚申は境内の両脇にズラリと並んでいる。

文字庚申塔文字青面金剛塔の間の、
青面金剛塔を見ていこう。

写真の撮り忘れで、
年代が定かではないものもあるけど大体が天保~元治あたりのもの。

お顔が、
かなり特徴的。

ショケラ持ちのものが多い中、
合掌型のもの。

猿田彦大神が、
紛れていたりする。

名戸ヶ谷地区香取神社

でも基本は、
青面金剛像塔

元治元年(1864年)のもの

名戸ヶ谷地区香取神社

弘化三年(1846年)のもの。

名戸ヶ谷地区香取神社

天保九年(1838年)のもの

名戸ヶ谷地区香取神社

これは
年代不明。

名戸ヶ谷地区香取神社

これも不明。

名戸ヶ谷地区香取神社

同じく、
これも不明。

名戸ヶ谷地区香取神社

百庚申左列の奥には、
正徳五年(1715年)の十九夜念仏如意輪観音塔もある。

という感じで、
なかなか見ごたえのある名戸ヶ谷香取神社だった。

長全寺池田庵東葛印旛大師第58番

名戸ヶ谷地区長全寺池田庵

さて、
続いては高台にある長全寺池田庵

名戸ヶ谷地区長全寺池田庵

坂を上っていくと聖地池田庵標石の奥に、
石仏

天明元年(1781年)菩薩塔と、
寛政十二年(1800年)宝性地蔵

坂の左手には、
六地蔵

名戸ヶ谷地区長全寺池田庵

ここは、
東葛印旛大師第58番

名戸ヶ谷地区長全寺池田庵

実際の四国八十八所霊場での第58番は、
仙遊寺

名戸ヶ谷地区長全寺池田庵

所在地:愛媛県今治市玉川町別所
創建年:不詳 天智天皇(在位 天智天皇7(668) – 天智天皇10(672))
開基:(伝)越智守興
山号:作礼山
院号:千光院
寺号:仙遊寺
宗派:高野山真言宗
本尊:千手観音菩薩
真言:おん ばさら たらま きりく
御詠歌:たちよりて 作礼の堂に やすみつつ 六字を唱え 経を読むべし

浄光寺観音堂跡東葛印旛大師第50番

名戸ヶ谷地区観音堂跡

法林寺隣接の墓地の一画にあるのが、
浄光寺観音堂跡

大師堂の周りには、
いくつかの石仏がある。

延宝四年(1676年)
青面金剛塔

名戸ヶ谷地区観音堂跡

ショケラを左手に持っているのは、
多分初めて見た気がする。

名戸ヶ谷地区観音堂跡

天和二年(1682年)
延命地蔵

名戸ヶ谷地区観音堂跡

文化五年(1808年)を始めとした、
何基かの文字馬頭観世音

それで、
実際の四国八十八所霊場での第50番繁多寺

名戸ヶ谷地区観音堂跡

所在地:愛媛県松山市畑寺町
創建年:(伝)天平勝宝年間(749年 – 756年)
開基:(伝)行基
山号:東山
院号:瑠璃光院
寺号:繁多寺
宗派:真言宗豊山派
本尊:薬師如来
御詠歌:よろずこそ 繁多なりとも 怠らず 諸病なかれと 望み祈れよ

薮崎邸の長屋門と観音堂跡近くの道標

この観音堂跡の傍の三叉路で、
たまたま道標を見つけた。

薮崎邸の長屋門が近くにあるので、
ついでに先に見に行ったからだ。

名戸ヶ谷地区薮崎邸長屋門

薮崎邸の長屋門は、
柏市景観重要建造物第2号になっている。

名戸ヶ谷地区薮崎邸長屋門

ちなみに第1号は染谷邸長屋門と土塁で、
第3号は湯浅邸の長屋門で既に紹介済み。

名戸ヶ谷地区薮崎邸長屋門

本長屋門は、
江戸時代中期に建設されたと伝えられる。
漆喰壁と船枻造りの伝統的建築物です。
歴史ある貴重な原風景に繋げる建築物として、
景観重要建造物に指定されました。
長屋門より中へは立ち入らないでください。

柏市景観重要建造物薮崎邸の長屋門案内角柱
名戸ヶ谷地区観音堂跡近くの道標

それで道標の正面中央には、
左右人差し指の下に大師道

左に第八十番当區法林寺だろう、
右に第六十番増尾少林寺だろう。

右面には、
明治四十二年三月名戸ヶ谷念佛講

名戸ヶ谷地区観音堂跡近くの道標

左面は、
右指し手の絵に第五十八番新行念

名戸ヶ谷地区観音堂跡近くの道標

このようにたまたま見つけるのは、
やはり楽しい。

法林寺

名戸ヶ谷地区法林寺

さて慶安三年(1650年)法印海珠が開いた、
という伝承のあるお寺が法林寺

名戸ヶ谷地区法林寺

正面とは別の右脇にある四脚門は、
苦抜門

名戸ヶ谷地区法林寺

元々ここにあったのではなく、
移設されたもののようだ。

名戸ヶ谷地区法林寺

そのあたりの説明が書かれた、
この門の説明板が門の脇にある。

名戸ヶ谷地区法林寺

苦抜門

此の四脚門は、
駿河国田中藩五万石の下総受領地代宮所の中門であった。
藩主本田候は元和二年より下総相馬郡一万石(飛地)を相伝領有し、
藤心の地に代官所を設置した。
有力農民等を手代(能吏)に任じ、
村々の対応に当たらせていた。
取締まりや下知等は代官所で執らせ、
藩政外の事は手代の裁量に委ねられるものが多かったという。
代官所の裁可によって、
此の門を通り抜けられたので、
「苦抜きの門」と、
呼ばれていたのである。
廃藩後、
明治二年代官所解体で、
門等が代々筆頭手代を勤めた藤心の石井家(藩士格)の屋敷へ移設された。
更にこのたび当家よりゆずり受けたものである。
人々の苦しみを抜き、
楽しみを与える「抜苦与楽」の願いこそ仏さまのお心である。
門を通るごとに仏さまの大慈悲心に触れましょう。

※田中藩飛地 相馬郡四十二ヶ村
 田南相馬郡―鎌ヶ谷市一部、沼南町全域
       柏市南部(増尾以南)
 田中相馬郡―我孫子市西部
       柏市北東部(旧田中村・富瀬村)

平成十二年秋彼岸

真言宗 法林寺

苦抜門説明板

境内には、
大銀杏

名戸ヶ谷地区法林寺

この大銀杏は、
柏市指定文化財(天然記念物)になっている。

近くには、
法林寺の大いちょうの説明板。

名戸ヶ谷地区法林寺

柏市指定文化財(天然記念物)昭和41年4月1日指定

🔶法林寺の大いちょう

この大いちょうには次のような伝承が残されています。
南北朝時代の康応(1389年)の頃、
越後の国(現在の新潟県)の比丘尼(尼僧)が托鉢の途中、
名戸ヶ谷の里を訪れ、
この寺に一夜の宿を求めました。
寺では一室を与えてもてなしたところ、
翌朝出立の時、
比丘尼は「何のお礼もできませんが」と、
いちょうの実を取り出し、
「この実を蒔くように」と言って立ち去りました。
その後、
この実が育ち、
現在のような大木になったと伝えられています。
また昔ある時、
このあたり一帯が大飢饉に見舞われたことがありました。
村に食べる物がなくなった時、
村人はこのいちょうの実で飢えをしのいだという話も伝えられています。
現在、
いちょうは、
目通り(目の高さ)の周囲が6.4メートル、
根元の太さは周囲14.3メートルにも達する樹木となっています。

参考文献「柏のむかしばなし」「柏のむかし」

平成27年3月31日 柏市教育委員会

法林寺の大いちょう説明板

境内左には、
いろいろ。

寛保三年(1743年)
六地蔵

名戸ヶ谷地区法林寺

延宝元年(1673年)の台石に三猿がいる如意輪観音庚申塔
元禄十二年(1699年)の延命地蔵

名戸ヶ谷地区法林寺

正徳元年(1711年)延命地蔵
元禄七年(1694年)如意輪観音

名戸ヶ谷地区法林寺

寛政十二年(1800年)如意輪観音十九夜塔
寛政十年(1798年)金剛界大日如来

名戸ヶ谷地区法林寺

そして東葛印旛大師堂と並んで、
いくつかのお堂。

学問の神
天神さま

名戸ヶ谷地区法林寺

安産
子育ての子安稲荷

名戸ヶ谷地区法林寺

東葛印旛大師第80番

そして、
東葛印旛大師第80番

名戸ヶ谷地区法林寺

実際の四国八十八所霊場での第80番は、
國分寺

名戸ヶ谷地区法林寺

所在地:香川県高松市国分寺町国分
創建年:天平勝宝8年(756年)以前
開基:(伝)行基
山号:白牛山
院号:千手院
寺号:國分寺
宗派:真言宗御室派
本尊:十一面千手観音菩薩
真言:おん ばさら たらま きりく
御詠歌:国を分け 野山をしのぎ 寺々に まいれる人を 助けましませ

というわけで…

今回の東葛印旛大師88ポタリングは、
旧柏地域となって最初の名戸ヶ谷地区

元58番で、
百庚申のある名戸ヶ谷香取神社

東葛印旛大師第58番
長全寺池田庵

東葛印旛大師第50番
浄光寺観音堂跡

東葛印旛大師第80番
法林寺

あとは、
柏市景観重要建造物第2号になっている薮崎邸の長屋門。

観音堂傍の三叉路にある、
道標をご紹介しました。

東葛印旛大師第58・50・80番ポタリングMAP

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他の東葛印旛大師88ポタリングはこちらから

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