藤ヶ谷十三塚と鮮魚街道不動明王像・金毘羅宮・大沼沈山撰碑・常夜燈・馬頭観音塔・道祖神と薬師堂東葛印旛大師第17番ポタリング

東葛印旛大師第17番ポタリング

藤ヶ谷地区もう1つの札所

藤ヶ谷地区
  ①薬師堂 17番札所
  
②持法院 8・26・46番札所
  ☆番外 鯖大師

藤ヶ谷地区
もう1つの札所が薬師堂の第17番札所

その前に、
例によって寄り道から。

沼南の歴史をあるく32 藤ヶ谷十三塚

藤ケ谷十三塚

十三塚って、
いったい何なの?
と思いながら訪ねてみた。

藤ケ谷十三塚

そこはちゃんと、
説明板千葉県指定史跡標石と共にあった。

藤ケ谷十三塚

千葉県指定史跡
藤ヶ谷十三塚
東葛郡沼南町藤ヶ谷三四七
昭和五三年二月二十八日 指定

藤ヶ谷十三塚は、
中央の大きな塚の両側に小さな塚が六基ずつ、
全部で十三基の塚が一直線に並び、
代表的な十三塚です。
十三塚というのは、
十三期の塚が並んだもので、
十三仏塚、
十三経塚などいろいろな呼び方があります。
鎌倉時代頃から作られるようになり、
江戸時代に特に多く作られたようです。
塚とはいっても墓ではなく、
死んだ人を供養したり、
祖先のたましいをまつるためのものと、
いわれていますが、
はっきりとした目的はわかりません。
県内にも昔は数多く残っていましたが、
現在は十数か所を残すだけとなり、
特に、
十三期そろっているのは珍しい例です。
昔の人々の信仰を知る上で重要な資料です。
(注意)塚のうえには登らないようにしてください。
昭和五五年一月二十九日
千葉県教育委員会

藤ヶ谷十三塚 説明板

フムフム、
わかったようなわからないようなモヤモヤした感じ。

北は東北地方から南は九州地方まで存在
特に関東地方一円や愛知県や北九州地方に濃密に分布しているみたい。

結局、
諸説があるがどのような目的で築いたのかは現在も謎ということだ。

説明板によると、
真ん中の塚は直径約7.8m高さ約2.1m

藤ケ谷十三塚

他は直径2.7~4.9mで、
高さ約0.5~0.9m

なので、
実際に行かないとなかなか中央以外は写真ではわかりにくい。

それ以前に、
ここの辿り着くこと自体がわかりにくい。

Google Mapを見ても、
どこからアプローチすれば良いのかわからない。

結局、
案内板を見つけたので何とか行けたんだけど。

不思議な空間で、
なかなか神秘的なところだった。

そういえば持法院の近くに藤ヶ谷富士塚という場所があるんだけれど、
結局これは行き方がわからなかったのでスルーしてしまった。

どなたか、
わかり易く教えて下さるとありがたいのだけど。

鮮魚街道

鮮魚街道

東葛印旛大師札所第17番の薬師堂の近くに、
主に銚子沖で捕れた魚を日本橋魚市場まで運んだ鮮魚街道という道がある。

多少ルートの変遷はあったが、
銚子~木下河岸~発作~布佐河岸~手賀沼~船戸~富塚~藤ケ谷・台町~金ケ作~日暮松戸新田・陣ヶ前~松戸河岸~江戸日本橋魚河岸といった道程で3日ほどかかったらしい。

鮮魚街道の橋梁材

鮮魚街道橋梁材

ちなみに、
柏市沼南庁舎にはこの鮮魚街道の橋梁材が横たわっている。

鮮魚街道橋梁材

鮮魚街道の石橋

鮮魚街道は、
千葉県の銚子沖(銚子市)で捕れた鮮魚を江戸の河岸に運ぶための道です。
銚子から船で利根川をさかのぼり、
布佐河岸(我孫子市)で一旦陸揚げして馬の背に乗せて運び、
松戸河岸(松戸市)からまた船に積み替えて江戸川を下りました。
1日目の夕方に銚子を出発した魚は、
3日目の朝のせりに間に会せなければなりません。
魚は何より新鮮さが大事ですので、
関宿を廻る水路よりも時間と距離が短縮できる鮮魚街道が開かれたのです。
布佐河岸が幕府に正式に認められたのは「元文3(1738)年」とされています。
ここに展示した2本の石材は、
富塚村(白石)から藤ヶ谷村に渡る金山落としの「矢の橋」に架けられていた鮮魚街道の橋梁材です。
石橋の側面には右のような銘文が刻まれ、
「元文2年(1737)年8月、
 藤ヶ谷村と富塚村の人々によって建設された」ことがわかります。
藤ヶ谷村は布佐河岸から松戸河岸への中間地点に位置し、
明治12(1879)年には目印の常夜燈が建てられるなど、
荷駄人足たちの休憩所・魚の水切り場として賑わいました。
村内には、
水運の神様として信仰された金毘羅宮なども残されています。
本石橋は現存する柏市内最古の橋梁材であり、
江戸時代の台所を支えた鮮魚街道の成り立ちを考える上からも、
貴重な歴史遺産です。

令和4年8月 柏市教育委員会

鮮魚街道の石橋 説明板

鮮魚街道の不動明王像

その鮮魚街道道脇で見つけた、
文化十五年(1818年)不動明王像がポツンとある。

藤ヶ谷地区道端の不動明王塔

鮮魚街道の金毘羅宮と大沼沈山撰碑

その近くには、
金比羅堂

金比羅堂説明板

説明板があったので、
たまたま見つけた。

町指定文化財
金毘羅宮と大沼沈山撰碑

所 在 地 千葉県東葛郡沼南町
      藤ヶ谷一二〇九-二番地
指定年月日 平成一五年四月一日

この金毘羅宮は、
幕末の嘉永五年に造立されたものです。
江戸時代から明治時代の初めにかけて、
主に銚子沖で捕れた魚を江戸の河岸まで運ぶ道があり、
鮮魚街道(なまみち)と呼ばれていました。
藤ヶ谷地区台町はその中間地点にあたり格好の休憩所として賑わい、
この金毘羅宮や常夜燈(町指定文化財)が造られました。
荷駄人足たちは、
ここで食事をとり魚に水をかけて鮮度を回復し、
また江戸へと急いだのです。
金毘羅神社(本宮は香川県琴平町鎮座)はもともと水運の守護神で、
鮮魚街道に暮す人々によって信仰されました。
大沼沈山の撰碑は、
明治五年に建てられたもので表に金毘羅宮の由来、
裏に造立に関わった人々の名前が刻まれています。
沈山は漢詩・書の達人として、
江戸で活躍した尾張出身の儒学者です。

平成一五年十一月二〇日
柏市教育委員会

金毘羅宮と大沼沈山撰碑 説明板

この説明板の横には細い道があり、
その先には石段がある。

金毘羅宮と大沼沈山撰碑 への石段

そこを上がっていくと、
金毘羅宮があるはずだが無残な状態となっていた。

金毘羅宮と大沼沈山撰碑 への石段

沼南町指定文化財だったようだが、
もう随分とこのままの状態みたいだ。

藤ヶ谷地区金毘羅宮

大沼沈山撰碑は、
普通にそこにあるので余計にその対比が残念な感じだった。

藤ヶ谷地区大沼沈山撰碑

沼南の歴史をあるく34 鮮魚街道常夜燈

藤ヶ谷地区鮮魚街道常夜燈

更にこの近くには、
金毘羅宮と大沼沈山撰碑 説明板にもあった常夜燈がある。

藤ヶ谷地区鮮魚街道常夜燈

柏市指定文化財(建造物) 昭和52年2月21日指定

🔶鮮魚街道常夜燈

鮮魚街道は、
江戸時代から明治時代の初めにかけて、
主に銚子沖で捕れた海産物を江戸の魚河岸に運ぶために出来た交通路です。
夕方に銚子を出発し、
利根川をさかのぼって布佐河岸(我孫子市)で陸揚げされ、
荷駄で松戸河岸(松戸市)まで輸送し、
ここから江戸川を下り、
翌々日の朝のせりに間に合うよう盛んに使われていました。
布佐から松戸までの間は、
江戸時代を通じて、
コースの変更がありますが、
ここ藤ヶ谷台町はちょうど中間点にあって、
昼夜兼行の輸送の人夫達の休憩や魚の水切り場(右の写真)としてにぎわいました。
ここに中間点の目印の道標として、
また、
安全の願いをこめて常夜灯が設立されました。
この常夜燈の高さは3.34メートルあり、
台座には「時起元貳千五百三拾九稔六月設之」と銘記され、
明治12年(1879)の建立であることがわかります。
寄進者には、
発起人ほか、
藤ヶ谷の有力者や東京・布佐などの問屋・輸送業にまじって金毘羅宮の人々の名も列記されています。

平成27年3月31日
柏市教育委員会

鮮魚街道常夜燈 説明板

ここは沼南の歴史をあるく34なんだけれど、
白い標柱はなかった

鮮魚街道の馬頭観世音塔

藤ヶ谷地区馬頭観世音塔

常夜燈の近くの道端にあるのが、
馬頭観世音塔

1基は馬頭冠はわかるが、
その下が土に埋もれてしまっている。

藤ヶ谷地区馬頭観世音塔

もう1基は、
馬頭観世音の文字は読める。

他にも2基あるんだけれど、
こちらは何も読めず。

藤ヶ谷地区薬師堂手前

藤ヶ谷地区薬師堂近くの道祖神

薬師堂の手前に、
小堂を見つけた。

藤ヶ谷地区薬師堂近くの道祖神

中には、
道祖神が祀られている。

藤ヶ谷地区薬師堂近くの道祖神脇の楓の説明板

脇には、
沼南町指定天然記念物の楓の説明板

でもどこにもないよな、
と思ったら説明板の柱に平成16年10月9日22号台風の暴雨により倒れ伐採すということらしい。

薬師堂東葛印旛大師第17番

東葛印旛大師第17番

さて、
東葛印旛大師第17番のある薬師堂である。

薬師堂といっても、
平屋の普通の建物である。

楓の説明板にあったように、
中に貞冶3年(1364)記銘の武蔵式板碑があるのだろうか?

標柱の奥に見えるのは、
天満宮が祀られている小堂

藤ヶ谷地区薬師堂東葛印旛大師第17番脇の天満宮

十七番の大師堂の中には、
文化十三年(1816年)の金剛界大日観音塔弘法大師像が並んでいた。

藤ヶ谷地区薬師堂東葛印旛大師第17番

墓地になっているので、
あれこれ見ることなく退散。

藤ヶ谷地区薬師堂東葛印旛大師第17番

実際の四国八十八所霊場第17番は、
井戸寺

藤ヶ谷地区薬師堂東葛印旛大師第17番御詠歌額

所在地:徳島県徳島市国府町井戸北屋敷
創建年:(伝)白鳳2年(673年)
開基:(伝)天武天皇(勅願)
山号:瑠璃山
院号:真福院
寺号:井戸寺
宗派:真言宗善通寺派
本尊:薬師如来
真言:おん ころころ せんだりまとうぎ そわか
御詠歌:面影を うつしてみれば 井戸の水 結べば 胸のあかや 落ちなん

というわけで…

今回の東葛印旛大師88ポタリングは、
藤ヶ谷地区第17番

沼南の歴史をあるく32
藤ヶ谷十三塚

近くにある鮮魚街道不動明王像金毘羅宮大沼沈山撰碑
沼南の歴史をあるく32鮮魚街道常夜燈馬頭観音塔道祖神も一緒に。

東葛印旛大師第17番ポタリングMAP

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