
半世紀続いているおせんべい屋さん

ハケの道のレトロな外観のおせんべい屋さん
突然ですが、ちゃんとしたおせんべい屋さんで煎餅やあられやおかきを買ったことはあるでしょうか?
スーパーやコンビニで買ったことはあるけど、おせんべい屋さんでは実はないなんていう方も今の時代ならあり得る話だ。そもそもおせんべい屋さんを見たことがないなんて言うこともありえる。
それはさて置き、杉村楚人冠記念館から再びハケの道に戻ることにしよう。
するとすぐに昔の駄菓子屋みたいなレトロな感じのお店が右手に見えてくる。
このハケの道沿いの左手はいろいろな店の裏側になっていたりするが、右手にあるお店はここだけだ。
看板には『大正煎餅 木原商店』と書かれている。『御進物用、煎餅、あられ、おかき』の文字も見える。
昔ながらの木枠のガラス戸がまた良い味を出している。
中野の大正煎餅から暖簾分けされたお店
ここは昔々、地元の農家のご主人が、中野にある大正煎餅で修行をした後に、暖簾分けしてもらって自宅の敷地内に開いたおせんべい屋さん。
煎餅は同じ敷地内の工場でつくっている。隣にある建物が多分そうなんだろう。その工場は、しばらく通っていなかったうちに新しくなった気がする。
2代目にバトンタッチできたお店
開店は1968年だから50年を超えている。現在では2代目の方がしっかりと後を継いでいるらしい。
こういったお店は後継ぎが居なくて閉店してしまうケースも多いだけに、ちゃんと引き継がれて本当に良かったと思う。
ここを通る時に、もしもこのお店がなかったら景色が随分と変わってしまうに違いない。
店内もレトロ
お店は入るとすぐ目の前がガラスのショーケースとその上に載る真鍮蓋の地球瓶。レトロな感じが却って新鮮だ。何だか映画のセットみたいにも見える。
店内は非常に狭いのだが、うるち米ともち米とそれぞれから煎餅をつくるので思った以上に種類が豊富だ。

みそせんべいやにんにくや七味の煎餅…何回かここで購入したことがあるが、素朴な味で美味しかった。
もう随分前のことだが、1枚55円で七味だけが66円だったかな?

その頃はまだ看板も今のものよりも古いものだった。この古いままでも良かったんじゃないかと思うのだが、建物自体は変わらないままだね。
隣の自宅の小さな工事でつくっているので当然量産はできない。だから、ここの煎餅はここでしか買えないのである。
というわけで…
煎餅やあられやおかきなどはスーパーやコンビニでもたくさん売っている。
でもたまにはおせんべい屋さんでいろいろと吟味して購入するのもまた楽しいと思わせてくれるお店だ。
でもよく考えたら最近ここのおせんべいを食べていなかったな。今度また買って食べてみよう。
何にしても見た目だけでも非常に味のあるお店である。できれば建て直したりはせずにこのままの雰囲気を保っていただけるととても嬉しい。
このハケの道にはなくてはならないお店だと思う。
お店基本情報
営業時間:9:00~18:30
定休日:月曜
問い合わせ:04-7182-3223
住所:千葉県我孫子市緑1-10-11
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