柴燈護摩火渡り
旧村川別荘の北門を出ると、右手には子之神大黒天、白花山延寿院がある。
2020年は中止となったが、毎年10月第4日曜日には境内で柴燈護摩が焚かれ、山伏姿の僧侶が残り火の上を裸足で渡る『火渡り』が行われているところだ。
柴燈護摩火渡りは炎で煩悩を焼き尽くし、その火を渡ることで、五穀豊穣、厄払い、無病息災などを祈願するもので、一般の方も参加することが出来る。
何度か見たことがあるが、一連の儀式は見ていてなかなか面白いものだった。
かねのわらじ
この子之神大黒天は、伝説によると源頼朝が脚気にかかった時、夢に白ネズミに乗った翁が現れ、柊で足を祓うとのお告げがあり、その通りすると治ったといわれる。
以後、足腰の病に効験があるとの信仰がひろまり、多くの参詣者で賑わうようになったという、いかにもの話がある。
そんなわけで、本堂の傍の七福神像の奥には、足の病気が早く治りますようにといったことが書かれているかねのわらじがたくさん吊るされていて、これはなかなかスゴい光景だ。
ここの本尊子之神さまは
根之神大黒天 かねのわらじ 解説パネル
常に諸病を除去し、一切の
願いを叶えてくれる威神力を持つ神とされ
特に腰下の疾患にはご利益が
あるとされています。
この足腰の象徴のわらじは
健全な永い人生の歩みを表し
たとえどんな茨な道でも
すり切れることもなく
まして小判の形を踏み残すとい
う云われであります。
と書かれた解説パネルがわらじの上にある。
狛犬
そういえばここの狛犬はちょっと面白い。
普通は向かって右側が『阿形』で口を開けていて、左側が『吽形』で口を閉じているはずなんだけど、ここのものは逆になっている。
右は口を閉じていて、左が口を開けている。それに少しばかり胸を張って上向きなのだ。何故かはわからない。
子之神古墳群
ところで、このあたり一帯は、6世紀頃に造られた1基の前方後円墳と13基の円墳からなる子之神古墳群でもあった。
今ではその多くが宅地化で失われているが、それでも前方後円墳といくつかの円墳は残っている。
ここの敷地内にも残っているが、ちょっとわかりにくいかもしれない。普通の土の盛り上がりにしか見えない墳丘は、解説パネルがなければ多分わからなかっただろう。
新四国相馬霊場八十八ヶ所38・43番
そういえばここに最初に来たのは、自転車でかつて『新四国相馬霊場八十八ヶ所』を巡っていた時のことだからもう10年以上前のことだ。
ここには38番と43番の大師堂がある。上の写真はその時に撮ったものだからちょっと画像が悪いかな。
というわけで…
今回のハケの道ポタリングは『子之神大黒天(白花山延寿院)』でした。
基本的にここの風景は殆ど何も変わっていないように思える。時が過ぎて大きく変わる景色もあれば、あまり変わらない景色もあるのだ。
コメント