アマビエ
旧杉村楚人冠邸園に展示されているもう1つの作品が、
エノ マサキ氏の『リーチ先生のアマビエ椅子』だ。
『リーチ先生』は、
当然バーナード・リーチ。
『アマビエ』は、
江戸時代後期に製作されたとみられる瓦版に類する刷り物に載っている妖怪だよね。
肥後国海中え毎夜光物出ル所之役人行
『肥後国海中の怪(アマビエの図)』(京都大学附属図書館所蔵)
見るニづの如く者現ス私ハ海中ニ住アマビヱト申
者也当年より六ヶ年之間諸国豊作也併
病流行早々私シ写シ人々二見せ候得と
申て海中へ入けり右ハ写シ役人より江戸え
申来ル写也
弘化三年四月中旬
肥後の国(熊本)の海に夜な夜な光る半人半魚のアマビエが現れ、
「これから6年間は豊作だが、
病気がはやる。
しかし、
私の姿を写して人に見せると病気から逃れることができるから、
写して人に見せなさい」
と言って消えたというやつだ。
厚生労働省が作成した新型コロナウイルス感染症拡大阻止を呼び掛けるアイコンが、
このアマビエをモチーフにしているからなんか見たことがあるなという方も多いだろう。
マエノ マサキ – リーチ先生のアマビエ椅子
そのアマビエとバーナード・リーチの椅子を竹林で混ぜ合わせて出来上がった?のが、
この『リーチ先生のアマビエ椅子』なのだ。
カラフルな色の椅子なんだけれど、
意外に竹林の中に溶け込んでいて最初気付かなかった。
椅子と言っても結構大きいもので、
座り心地はあまり良さそうにない。
アマビエの図とはずいぶんと違う感じだが、
それでも見ればやはりこれはアマビエだなとすぐわかる。
やはりアマビエ自体がかなり強烈な印象のものだから、
きっとそうなるんだろう。
後姿は、
下まで髪の毛らしきものが伸びているあたりも同じだ。
まあ椅子というよりは、
アマビエとリーチ椅子の妖怪だな。
竹林に出現した、
妖怪。
それにしてもアマビエをアマエビだと勘違いしていた人って、
ゼッタイいるよな。
これも間違えて、
『リーチ先生のアマエビ椅子』って読み違える人が…いるわけないか。
でも、
意外にわからないぞと思いながら眺めていた。
ということで…
今回の『我孫子アートな散歩市』は、
『J2 – マエノ マサキ – リーチ先生のアマビエ椅子』でした。
さて、
この写真を人に見せると病気から逃れることができるだろうか?
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