坂内美和子 – 万物流転図
さて、
今回の『我孫子アートな散歩市』は旧村川別荘。
展示替えで武内カズノリ氏+津野元子氏『CRITICAL POINT 臨界点』から、
坂内美和子氏の『万物流転図』へ。
母屋の中に展示されているのだが、
この場所ってこういったアート作品を展示するにはもってこいの場所だなと思う。
この建物は大正10年に我孫子宿本陣の離れを解体して移築した江戸の佇まいを残す純和風、
それが妙にこういった作品に合う感じなのだ。
解放されている正面から見るのも良いけど、
昔のガラス戸を通してみるとまた違う感じで面白い。
近くで見るのと、
この建物と一緒に見るのとでも違う。
更に竹の隙間から見ると、
またそれも違う。
美術館で見るのとは違う面白さがあるんだな、
と改めて気付いた。
万物流転
ところでタイトルの『万物流転図』の『万物流転』、
これってそもそも『誰も同じ川に二度入ることはできない』ってやつだよね。
ヘラクレイトスによって提唱された哲学の概念で、
パンタレイ(panta rhei)とも言うんだよね。
これって、
鴨長明の『方丈記』の冒頭にも似ている。
ゆく河の流れは絶えずして、
しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、
鴨長明:方丈記
かつ消えかつ結びて、
久しくとどまりたるためしなし。
まあ難しいことはよくわからないけど、
どちらも要は世界は常に変化しているということなのかな?
変化するのなら、
なるべく悪くではなく良い方向に変化してほしいものだ。
まあ委ねているようではダメ、
なのかもしれないけれどね。
というわけで…
今回の『我孫子アートな散歩市』は、
5/18(火)~23(日)という超短期間展示の坂内美和子氏の『万物流転図』でした。
この作品の4枚の組み合わせは、
もし順番を変えたらどうなるんだろう?と見ながら勝手に考えてしまった。
横にしてみたりしても面白いかもな、
と頭の中でパズルのように組み替えて想像してみると案外楽しかった。
実際に組み替えたわけではないから、
作者も怒らないだろう。
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