ゲートスポット(親水広場入口)
ゲートスポット(親水広場入口) 、
以前この場所には『見上げればアフリカ(キリン)』が展示されていた。
展示されている間に何度もその場所を通ったが、
その時はあるのが当たり前になっていた。
でもある日を境にそこはキリンのいない、
違う場所になった。
もちろん元に戻っただけだけれど、
何かがもう違っていた。
その何かは何だかわからないけれど、
違っていたことだけは間違いない。
その場所を再び違う姿に変えているのが、
今回の『我孫子アートな散歩市』の2つの作品だ。
石坂孝雄 – 卓上のおかしな奴ら
1つは、
少し前に既に先出ししていた石坂孝雄氏の『卓上のおかしな奴ら』。
まだ制作中だった作品もちゃんと完成、
タイトル・プレートの隣の石坂氏のコメント・プレートも内容が変わっていた。
前回はあまり良く見ることができなかったが、
よく見るとかなり面白い。
陶管が、
木のテーブルや椅子のあちこちに置かれている。
それとはまた別の少し離れた場所にも、
大小さまざまな陶管が地面に置かれている。
どちらも見る角度でいろいろな風景になるのが面白いし、
だからあちこちから眺めていると時間がどんどん経過する。
グルグルと周ってみたり、
上から見たりしゃがんで正面から見てみたり。
木の隙間から覗いてみたり、
見方に合わせた数の分だけの作品がそこにはあるようだ。
だから、
見ていて飽きることがない。
ところで卓上の『おかしな奴ら』というからには、
これらの陶管は何かその生命体とかなのだろうか?
色的には埴輪を思い浮かべたりもしたけれど、
まあ考えたところで正解なんてわかりはしない。
とんちんかんかもしれないが、
見ているうちにおかしな奴らが会話をしているような気がしてくる。
ニョロニョロとかススワタリ(まっくろくろすけ)とかケサランパサランとか…
そんな感じの世界に迷い込んだような気分にもなる。
作者曰く、
8つのうち座れる椅子が4つあるらしいがさすがに壊したらまずいので座らなかった。
座って過ごしたら、
彼らと話すことができたかもしれない。
そうは言っても、
何を話して良いのかわからないけれど。
あと地面の陶管、
位置を変えられたり持っていかれたりしないと良いけど。
まあ持って行ったところでどうにもならないし、
わざわざ位置を変えていたずらする人もいないだろう。
ここは散歩の人が良く通る場所でもあるんだけれど、
しばらく見ていく人とちらっと視線だけでまるで関心のない人と様々なのが面白い。
当たり前だけど人それぞれ違うわけで、
それはもう当たり前なことなのだ。
というわけで…
今回の『我孫子アートな散歩市』は、
石坂孝雄氏の『卓上のおかしな奴ら』でした。
見る角度によっていろいろな見え方なのがとても面白いし、
見え方の数だけ作品があるみたいで楽しい。
お散歩で通る方は、
一瞥して過ぎてしまうのではなくいろいろな角度で見てみてほしい作品だ。
今度見た時に陶管の位置が変わっていたら面白いだろうな、
とふと思った。
何しろおかしな奴らなのだ、
何が起きても不思議ではない。
コメント